音楽と詩と・・・

 当たり前のことかもしれませんが、一曲を仕上げるのにあたって、楽譜どおりに間違いなく弾くことができたら完成ではありません。そこからその人らしい音楽を作って行く段階に入ります。人生の経験を重ねてこられた方々の感情をその曲に反映させられたら素敵ですが、なかなか難しいことでもあります。

 いちばんわかりやすいのは、言葉(詩)です。その曲に詩をつけてみます。できるだけ生徒さんに考えていただきます。その詩の意味するものは・・・、その言葉のイントネーションは・・・、気持ちを込めてその詩を読んで、音楽と結びつけていきます。結びついた時、その曲に一歩踏みこめたように感じます。そうなるとその曲が好きになっていきます。

 その曲が好きになれば意欲がわいてきます。もっといろいろなことが知りたくなります。その曲の作曲者のこと、その曲の構成、感情の入れ方等・・・最後にはその曲がその方の大切なレパートリーになれば最高です。

 きっかけはいつも言葉(詩)だということです。言葉と音楽は切っても切れない関係です。