ベートーヴェンの音楽

    ベートーヴェン
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 びわ湖ホール初のツィクルス・シリーズがスタートしました。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全32曲を実力派ピアニストたちがリレーのように演奏していきます。

 第1回目はベートーヴェンのピアノソナタの全曲録音・演奏を行ってきたイリーナ・メジューエワさんの演奏でした。ベートーヴェンの初期、中期、後期から一曲ずつ演奏されました。彼女の演奏もさることながら、ベートーヴェンの偉大さを改めて感じさせられるコンサートでした。

 初期から選ばれた第3番は、演奏技術的にも難しい曲ですが、ベートーヴェンが「これが自分のソナタだ!」と強く主張した作品です。「ワルトシュタイン」は、中期の傑作です。楽器の表現の可能性をも越えようとしたものすごいエネルギーをもったソナタです。 後期から選ばれた第31番は、精神的な強さを音楽で表そうとした作品でソナタ形式にさらにフーガの技法が加わった深い内容になっています。

 これらのピアノソナタを聴くだけでもベートーヴェンの人生観、生き様が伝わってきます。できたら今回のツィクルス・シリーズを毎回聴いてみたいものです。

 第2回は、来年の3月1日(土)松本和将さんの演奏です。前期、中期の作品を中心に演奏されるようです。楽しみですね。